ここは岡山市北区津島西坂。住環境に恵まれたこの地区は、市内でも屈指の人気エリアとして知られている。そのメインストリート沿いにそびえ立つ三棟のマンションが今回の舞台。二十年来にわたって続く難波家と「秦建設」の物語。
今年の3月に完成した「アネシステッタラ」。「テッタラ」とは古代ギリシャ語で「4」を意味する。その名の通り、難波家にとっては4棟目となる「我が家の宝」、長年心待ちにしていた完成に関わってきた多くの人々の想いが込められている。
今回のプロジェクトは、難波清徳さんと和美さんが中心となって取り組んだ。ただ、子や孫のために自分の代でできるだけのことをしたいと願う清徳さんに対し、和美さんは当初、とまどっていたそう。「正直、土地を購入してまで?というのが素直な感想でした」と和美さん。その後、転機となったのは意外にも子どもさんたちの同意。「子どもたちが『お父さんがそこまで想うならやってみたら』と賛同してくれました」と清徳さん。家族の想いがひとつになって、プロジェクトは動き始めた。その後、和美さんは清徳さんを支えつつ、持ち前のセンスを生かし、室内のインテリアやキッチンの仕様について積極的に提言。「入居者の喜ぶ顔が見たい」と、自らの想いをひと部屋ひと部屋に込めた。
マンションオーナーとしての日々を尋ねてみると、「秦社長のアドバイスもあって、毎週、自分たちで掃除を続けています。私たちができない時は、息子夫婦にお願いしています。そうやって親子で掃除を続けていると、以前よりも息子との信頼感が増した気がします」と清徳さんは嬉しそうに微笑む。その言葉に和美さんは、「主人なりに背中を見せることで子どもたちに伝えたいことがあるんだと思います。本人は『掃除が趣味!』と笑ってますけど…」と朗らかに話す。
「親から子へ、子から孫へ、さらにその先へ。」4棟の「アネシス」が改めて気付かせてくれた家族の絆。わが家の宝を四人の子ども、そして孫たち、さらにその先へ継承したいと願う親心。その想いを確実に形にするのが「秦建設」の仕事だ。
取材終わりに秦社長が完成までの道のりを残した写真集を1ページ1ページ愛おしそうにめくりながら、基礎工事の大切さなどを丹念に説明してくれた。秦社長の言葉ひとつひとつに微笑みながら頷く難波夫妻。その姿はまさに理想のオーナー像。ゆるぎない自信に満ちあふれていた。
メイン写真は、掃除道具を手に難波家のみなさんが勢ぞろい。誇らしげに、そして晴れやかに家族の絆が「アネシステッタラ」に結晶した。
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