澄み切った秋の夕暮れに、仲よく並ぶ2棟のマンション。その名はアネシスデュオとアネシストリア。今回、無事竣工を迎えたアネシストリアはオーナーである難波家にとっては、ひときわ思い入れの1棟なった。柔らかな光をたたえて美しくそびえ立つアネシストリア。そこに込められたオーナーの思いを振り返る。
オセラには3回目の登場となる難波さん。普段は勤めに出ながら時間を作っては、わが家の家業である不動産賃貸業に精を出す日々。今回完成したアネシストリアは難波家にとっては2棟目となる高層マンション。屋上には賃貸マンションには珍しい太陽光パネル、1階には蓄電池を設置した。まずは難波さんに完成後の率直な感想を伺ってみた。
「どちらも周囲から見える設備じゃないから、正直、私自身あまり実感がないんです(笑)。ただ普段は誰も気付かない地味な設備ではありますが、災害時には必ず支えになってくれる。もちろん使うことがないのが1番ですが…」と微笑む難波さん。
屋上の太陽光パネルで発電された電気は通常時は電力会社へ売電される。災害などの停電時には共用部の照明やオートロック、防犯カメラの電源として稼働。同時に蓄電池に充電することで炊飯器や携帯電話などの充電、テレビ・ラジオの非常用コンセント(1階・3階・6階に設置)の電源として機能する。入居者や近隣住民にとっては太陽光発電と蓄電池を備えたアネシストリアは「地域の防災基地」として「大きな備え」となる。ただ当然のことながら設置後は定期的なメンテナンスが必要。ちなみに太陽光パネルの掃除は難波さん自らが行なっている。
「太陽光パネルを付けると決めた際に、秦社長から『屋上の手すりは無料で付けますから、その代わりお掃除してください』と言われました。その言葉は秦社長からのエールだと思っています」と難波さん。
その言葉に秦社長は…「家の窓ガラスも汚れたら掃除するでしょう。太陽光パネルも同じです。3ヶ月に一度、洗浄することで発電効率は長保ちします。みなさんが想像する以上に黄砂や排気ガス、酸性雨や舞い上がったホコリ、さらに強烈な紫外線にさらされていて、パネルやその枠までも劣化させます。だからこそメンテナンスが必要なんです。ご自宅の屋根に太陽光パネルを設置されている方は、危険がともなう屋根の上で、どうやって自分で掃除するのか。太陽光パネルを導入する際は、定期的なメンテナンスのやり方や費用を考えて設置することが大切です」。ちなみにアネスストリアの屋上はもちろんフラットで安全。防水加工を施した床面にはゴミひとつ落ちていない。
最後に、秦社長は常々「不動産賃貸業を営むオーナーには、自分が入居者を守るという信念が必要」と言い続けてきた。太陽光パネルも蓄電池も決して安価な投資ではない。それでも今できるベストな備えを施すのがオーナーの努め。「備えあれば憂いなしとは心の備えそのものなんです。今回、難波さんはオーナーとして覚悟を持って決断されたんです」と秦社長は締めくくる。
撮影が終わった後もメーカーの技術者の話に熱心に聴き入り、質問を繰り返す難波さんと秦社長。安心・安全への飽くなき思い。2人の探究心が尽きることはない。
新築一戸建て・マンション・商業建築などの設計・施工、リフォーム、マンション経営などのサービスに関するご質問、ご相談など、お気軽にお問い合わせください。