岡山市津島南にある懐かしくも温かな一件。その名は『CHAIYA』。限りなく本場に近いチャイやラッシー、そして多種の香辛料を贅沢に使ったカレーの数々…。生き残りの激しい飲食の世界にあって、実に32年の歴史を誇る岡山を代表する「名店」だ。
オーナーは難波さまと片山さま。お二人とも56歳。高校からの付き合いで、いわゆる「連れ」だそうだ。「大学辞めて、インド、スリランカを放浪…店をやりたいと親父に言ったのが25歳の時。なぜか親父は何も言わなかったですね。どうせすぐに辞めると思ったのかな(笑)それとも社会で揉まれてみろ、勉強そてみろと、あえて傍観してくれたのかもしれませんね」と語る難波さま。そんな難波さまが、マンション経営に乗り出した。飲食業とマンション経営?なぜ?
「もともと親父がマンション事業を手がけていました。ある意味このエリアではパイオニアです。だから私はずっとマンション経営からは逃げていました。どうせ親父のようにはできない。そんな思いもどこかにありました。ところが親父が亡くなる1年前(2009年)に秦社長とばったり会ったんです。実は秦社長とは32年前、『CHAIYA』の建設をお願いして以来のお付き合い。久しぶりの再会が親父を病院に連れていく最中のこと。何かのめぐり合わせだったのか。秦社長に強く背中を押されて(笑)…やってみることにしたんです」。
飲食業とマンション経営。片や単価何百円の世界、片や億単位…。当初はまったく別次元のことだと難波さんは思ったという。だが計画を進めていくうちにひと皿のカレーを作るのとマンションを作るのも本質的に同じモノづくりに変わりないことに気付く。
「ここでしか食べられないカレー」「ここにしかないマンション」。同じじゃないかと…。実は32年前、店を開店したした当初、難波さんは「一万円儲けることの難しさ」を身にしみて実感したという。それを32年、続けてきたからこそ、マンション経営のやりがいも実感できるという。
「やるからには一歩も退かない。難波さんは私の前でそう言い切ったんですよ。難波さんのお父さまは、戦争中は自ら予科練に志願したほど気概のある方。実は私が秦建設を立ち上げて苦しかった時期に、お父さまは、ご自宅の建築を私に任せてくださいました。なんと、その後も大手ゼネコンに依頼していたマンション建築を私に依頼してくれたんです(現在までに5棟)。当時、弱冠、30代の若造にです。それほど度量の大きい方でした。難波さんは、お父さまの気概をしっかり受け継いでいるんですよ」と秦社長は語る。
父から息子へ。言葉はなくとも家族の想いは連綿と受け継がれていく。マンション建築を通じて、そのお手伝いをさせていただく喜び。親子二代にわたるお付き合いは、秦建設の一番の誇りだ。
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