祖母から父母、父母から孫たちへ…。受け継がれる家族の熱き思い。
岡山市の中心部・枝川緑道公園には、100種を越える花木が立ち並ぶ。晴れの国おかやまの恩恵か、四季を通じて、その穏やかな情景に心癒される人も少なくない。そして…季節は桜の枯れ木に冬芽がつき、まさに開かんとする頃。そんな枝川沿いに一棟の賃貸マンションが完成した。その名は『コンソラーレ春日町』。エントランスでゲストを招き入れるのは、オーナーの明子さま。そう今日は待ちに待った完成見学会の日だ。
「落ち着いた外観はもちろん、エントランス、各室の仕様、屋上デッキ、そしてオーナーズルーム…。皆さん見学時間も長く(笑)、大変喜んでいただけました。枝川の景観に溶け込む、美しい一棟ができたと満足すると同時にホッとしています」とわらう明子さま。堂々たるマンションの威容からは想像だにできないが、完成を迎えるまでは、さまざまな葛藤があったという。
「大学に進学して親元を離れ、ずっと好き勝手にしてきたので、そろそろ親孝行でもと思って…。ただ家業である不動産賃貸業を自分でやる段階になると、いろいろなことで悩みました」と計画当初を振り返る。
もともと明子さまの実家・小野田家が最初の店舗付きマンションを建設したのが15年前。築100年の実家を取り壊しての決断だった。「祖母は当初から猛反対で『私が生きているうちはこのままにしてほしい』とまで言いました。結果的には祖母もそのマンションに住んで『冬でも温かい。素晴らしい部屋で暮らせて幸せだった』と喜んでいたのを思い出します」。
今回、明子さまは自らがオーナーになって初めて、これまで懸命に家を守ってきた祖母や両親の思いが身にしみて分かったという。単身赴任の父の代わり家業をずっと支え続けた母の姿、マンション建設中も、優しく、厳しく、たくましく支えてくれた父の姿…。
「ここに至るまでのいきさつのすべてが、いい思い出になりました。住まいとは家族そのものかもしれない。そう思いました。建設中、ずっと支えてくれた両親、天国の祖母、そして建設に携わってくれた秦建設の皆さん。このマンションは私の成長そのものだったんだと…。私は、ここから出発します。今は、心からそう思っています」。
最後に䅈社長…。「おばあさまから続く『家を守る』という気概。小野田家の繁栄と、ご一緒できる私たちは本当に幸せ者です。秦建設がマンション事業を手がけて18年。家を守るということの尊さ、ありがたさ。それをこれからも、誠心誠意、伝えていきます」。
完成見学会は、たくさんの人々の笑顔でにぎわった。それをもの言わず見守る枝川の桜たち。例年にも増して厳しい冬を越えた冬芽は、それゆえに美しい花を咲かせることだろう。小野田家も季節も春はもうすぐ。
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