スープの冷めない距離で
京都の町屋などに代表される「間口は狭いけれど奥行きのある細長い敷地」を「うなぎの寝床」と言いますが、吉本茂樹さん宅は、そのうなぎの尻尾あたりに建っていると考えていただくと、分かりやすい。道路側(南)から、頭の部分に借家(吉本家所有)があり、胸の部分にご両親の家、腹から尾のあたりに茂樹さん宅があります。まさに《スープの冷めない距離》に暮らしています。父親の喜一さんは、現職の市会議員、母親の禮子さんは後援会のお世話の合間にお孫さんの顔も見るという大変な忙しさです。
今日は、新築の茂樹さん宅に集まってのんびりしました。可愛い盛りの瑛美ちゃん(2歳)は一家の中心。跳んでも転んでも笑いを誘います。生後4ヶ月の達哉ちゃんは性分のいい子で、寝起きなのに機嫌良く写真におさまりました。
動線を集約して広く住む
細長い土地には、それなりの工夫があります。設計にあたり、吉本ご夫妻からの要望は、大きく3点ありました。(1)一部屋しかとれない南側はリビングにすること。(2)廊下をとらないこと(3)中庭部分をウッドデッキにすること。
このウッドデッキが効果的です。リビングの続きで全体が広く見えるし、デッキに出たら出たで、やはりここは外。空が見えて風邪が吹く。気持ちいいのです。②は動線をリビングの奥一箇所に集約して、そこから和室、2階への階段、バストイレ、デッキと5カ所に通じる3帖ほどの溜まり場がとってあります。廊下はないけれど、ごく最短距離で各方面(?)へ直行できる無駄のない設計なのです。なるほど、これは賢い間取りです。「おかげで各部屋が広くとれました」と、お奥さまの葉子さんは満足なご様子でした。
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