見えないところにいい仕事を
秦建設に設計・施工を依頼するにあたり、難波さんが示された基本条件は、3項目だけだったそうです。ひとつ、木材はすべて国内産を使用すること。ひとつ、その木材は1年以上乾燥させてあること。ひとつ、明るい住まいであること。何と明解で説得力のある話でしょう。秦建設は襟をただし、真摯な姿勢で家づくりに取り組みました。それから17年、難波邸はさらに風格を加えています。「条件以上の家ができましたよ。そこまでするか、というくらい手を掛けた仕事をしてくれました」例えば、屋根地の処理。吹き込んだ雨が滲みないように、屋根の端から端まで銅板でくるんであります。壁は「のれん打ち」といって、中塗りのとき、縁に麻布を咬ませて隙間を防ぐ昔ながらの工法。どちらも手間暇がかかってコストも高く、腕のきく職人も少ないことから、今ではめったにお目にかかれません。「まぁ、壊してみんと分からんような所に、ええ仕事がしてあります」と難波さんはご満悦でした。
香山美子も来た和室
難波さん宅には、住まいの快適さに加えご夫妻のお人柄で、茶飲み仲間が三々五々集まってきます。「まぁ、一日5〜10人は来ますなぁ。女優の香山美子も来て半日いましたよ。ワッハハ」実は、テレビCM香山美子の「お仏壇は・・・へ、どうぞ」は、何と難波邸の和室だったのです。座敷庭と坪庭と裏庭から、ガラスと障子を通して入る光で、家中明るい早春でした。
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